2012.12.03 Monday
Blues harp
コンサートが終わり、スタッフだけになったがらんとしたホールに、Blues harpが静かに流れてきた。たしか”せのう”さんという名前だと思う。低くしたステージの縁に腰掛けてharpを吹いていた。
誰に聞かせるでもなく、ただ吹いていた。
後片付けの手を止め、ひとり、ふたりとスタッフが彼の周りに集まっていった。
ミキシングを担当していた私も、マイクコードを片付けながら、耳を傾けていた。うら悲しいとかいう感じではなかった。harpの音色は、直接心に染込んでくるようだった。Blues harpと言うものを初めて聞いたような気がした。その音色は、それからはるかな時が経った今でも、はっきりと心に刻み込まれている。
そして、おととい・・・
blues harpに出会った。
涙が出てきた。
はるかな昔心に刻まれた、harpの音色が今よみがえってきた。
blues harpは耳で聞くのではなく、心で聞くものかもしれないと思った。はるかな昔のharpと、今、目の前で奏でられているharpは同じようでいて、違う。その違いは、私が積み重ねてきた時の違いであり、harpを奏でている人が積み重ねてきた時の重みにあるのかもしれない。
・・・
なんだろう・・・
音色はよみがえってくるのに、言葉にする事ができない。
どんな言葉も違う。
単に私に文才が無いだけなのだろうけど・・・
Posted by Jun Takemura | Category: いろいろと | 0 comments |